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完全無人自動航行船 メイフラワー号

完全無人自動航行船 メイフラワー号

大西洋初横断400周年を記念して建造された新しいメイフラワー号は、太陽光エネルギーを動力としてAIにより航行する完全無人自動航行船です。この船は、海洋研究組織のProMare:プロメアにより設計および構築され、IBMはテクノロジーおよびサイエンス・パートナーとして中心的な役割を果たしました。


3層のテクノロジー

船員のいない無人船の設計に、3層のテクノロジーを用いました。

1. センサー・データ
2. リアルタイムの機械学習と分析
3. 意思決定エンジン

1. センサー・データ

航海に必要なデータは、天候、潮位、GPS、AIS(船舶自動識別装置)、画像データなど多種多様です。船には、レーダー、GPS、気象情報、高度と水深の検出器、さらには視覚データをIBMコンピューターのビジョン・システムに送信する高解像度の内蔵カメラなど、30のセンサー・デバイスが搭載されています。

2. リアルタイムの機械学習と分析

IBMの画像認識技術:IBM Visual Insights から生成された推論アルゴリズムとモデルを使用して、メイフラワー号は他の船、破片、橋、その他の危険を認識するよう100万枚を超える航海画像で訓練されました。ルール管理自動化ソフト IBM Operational Decision Managerは、近くの船舶について、国際的な衝突防止規制に照らして評価し、「安全ではない」状況を示すリスク・マップを生成します。

3. 意思決定エンジン

無人船の船長: AI Captainは、IBM Operational Decision Manager の推奨事項を取り込み、コンピューター・ビジョンから取得したデータやその他のデータを解釈し、気象予報を分析して危険を回避する方法を決定します。 また、IBM CPLEX Optimizerのアルゴリズムが航路や速度を変更するようにメイフラワー号に指示するなど、数学的にモデル化し最適な措置に関する意思決定をサポートします。